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2005年 11月 02日
日米空軍の友情物語と、中国人民開放空軍軍人とのやり取りを書いたところ、かなり反響があった。中には御手紙も頂いたが、中国空軍大佐たちとのやり取りは、いわゆる「兄弟」関係みたいなやり取りだったから、実はその場にいた中国の学者先生たちのほうが驚いて「将軍、軍人関係はどこの国でもすぐにそのような親しい関係になるのですか?」と聞いた。特に「パイロット」間の関係はその傾向が強いが、私が「中共空軍は、我が航空自衛隊の弟分である」と言ったからますます教授達は怪訝な顔をした。実は中共空軍創立には、旧帝国陸軍航空隊が大きく関与したのである。 終戦で「抑留」された一個教育飛行隊(別名林飛行中隊)が、時の周恩来、林彪等、錚々たる共産党幹部に懇願されて中共空軍創設に協力したのである。そう言うと「えっ、本当ですか?」と聞くので、「日本人に歴史を勉強せよと言う割には、自分の国の歴史を知らなさ過ぎる。もっと自国の歴史を勉強しなさい」と前置きして林飛行中隊の逸話を教え、「君達は当然知っているよな?」と大佐に聞くと、「知っています」とはっきり答えた。 中共空軍のみならず、中国の航空界をリードする要人達は、殆ど全て林少佐の教え子達であることを大佐たちはちゃんと知っている。「驚きました。初めて聞きました」と文官たちは言ったが、「しっかり教えておきなさい」と大佐に言うと「ハイ!」と笑った。 戦後創設された航空自衛隊は基本的に米空軍が兄貴分である。しかし中共空軍創設の恩人は旧帝国陸軍林飛行中隊の300人であったことは、案外日本人も知らないことかもしれない。イヤ、林飛行中隊のみならず、終戦時に大陸にいた日本人は軍属民間人合わせて358万人だったと言われていて、大半は帰国したが国共内戦が激化すると、引き上げが中断されたこともあり、旧満州地方に数万人が残留を余儀なくされ、そのうちに人民解放軍に8000人とも一万人とも言われる日本人が協力、少なくとも3000人が八路軍の兵士となって前線で活動したと言う。彼らが中国の内戦に参加した理由はさまざまであったが、新中国建設の基盤作りに貢献したことだけは間違いない。そんな事実を知らない新世代の中国人学者?たちから、日本人は悪行の限りを尽くした鬼であるかのようにいわれて、反論も出来ないようでは、亡くなった先達に申し訳が無いではないか。詳しくはそのうち書くことにするが、助けてやった国の後継者たちから、靖国問題や教科書問題などでとやかく言われる筋合いはまったくないことだけはしっかり認識しておく必要があろう。 ニュース所感など
by thinkpod
| 2005-11-02 02:19
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