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2008年 01月 30日

報道の自由の嘘〜われわれは知性の売春婦なのだ

ジャーナリズムの本当の目的
2007年07月13日14時01分
【PJ 2007年07月13日】− ジャーナリズムの目的とは何だろう。「真実を伝えること」とは本当だろうか。少なくともマスコミがそのような目的で動いているとは思えない。『ニューヨークタイムズ』の記者だったジョン・スウィントンは次のような名演説をした

 「今日のアメリカにおいて、報道の自由などというものは存在しない。わたしは正直な意見を新聞に書かないことで給料をもらっている。われわれは金持ちたちの舞台裏の道具であり、召し使いだ。われわれは知性の売春婦なのだ」

 このことは現在のわが国についても言えるのではないか。全国で商店街の衰退が続いているが、NHKや新聞各紙は商店主の頑張りや行政のてこ入れで客を取り戻したわずかな成功事例を紹介するばかり。原因である大店法の廃止に触れることはない。

 地方の医師不足が深刻だが、この原因は医局制の廃止と診療報酬のマイナス改定にある。しかし、マスコミはこのことに触れず、医師の増員を説く専門家の話と、創意工夫で乗り切る地域を紹介するだけである。

 農水省の統計によれば、前回の調査から全国で500の集落が消失し、全国の過疎地比率は50パーセントを超えた。2000年の農地法改正が離農に拍車を掛けた形だが、食管法廃止に始まる農業自由化と関係づける報道を見たことがない。ある新聞は農水省の後援も得て、大規模化と法人化による成功事例を紹介するばかりである。

 5月に会社法が施行された。外国株対価の合併を認め、外資による国内企業の買収を円滑にする三角合併の解禁が盛り込まれている。しかしマスコミは、「一円から会社が設立できるようになった」「企業の社会的責任を重視する世論に応えた」と礼賛してきた。

 余剰弁護士を抱える米国は、わが国をリーガルマーケットにするため司法制度改革を要求した。しかし、マスコミは「日本は弁護士が足りない」「裁判を身近に」と宣伝。改革が持つ本当の意味に触れず、新試験の合格率が目標を下回ったことや不合格者の進路などを問題にしている。

 郵政民営化で10月以降、わが国は国債売却による金融システム崩壊の危機を抱える。しかし、マスコミは「郵政選挙」で国益擁護派議員を「抵抗勢力」とたたき、“刺客”を「小泉チルドレン」と持ち上げた。公社職員の給与に一切税金は使われていないのに、「公務員10万人を減らせる」との小泉前首相のデマを宣伝した。

 道路公団の赤字体質を宣伝し、民営化に追いやった。しかし、公団は一貫した黒字経営で、償還準備金を12兆円も積み立て無料化寸前だった。

 社会保険庁の解体を招いたのは年金納付率の低下が非難されてのことだったが、2002年に徴収業務を市町村から引き上げたことをどのマスコミも伝えない。米国は、公的年金を運用受託する米国の金融機関が運用先の日本企業で株主権限を行使(委任投票)できるよう求めてきた。年金記録のずさん管理が大報道された末に出てきたのは、ICチップを使って個人情報を一元管理する「社会保障カード」の導入である。米国はこの数年、無線ICチップの導入も求めている。

 これらの改革はすべて、毎年米国から出される『年次改革要望書』に明記されているが、どの新聞もこの文書をまともに取り上げていない。

 談合排除は『年次改革要望書』に明記されていることなのに、公共工事をめぐる談合事件を相も変わらず報じている。

 教育市場の開放は『日米投資イニシアティブ報告書』にもある通り米国の要求なのに、いじめや未履修の問題を騒ぎ立て、参入の障壁となる教育委員会を批判してきた。

 大手菓子メーカーの不二家は期限切れの材料を使ったと連日報じられたため、販売休止に追い込まれた。ある外資系証券会社は事件前に不二家株を大量取得し、空売りしたとみられる。本社の土地と建物は、米シティーグループのものになった。

 竹中平蔵氏らのインサイダー疑惑を指摘していた植草一秀元教授の痴漢容疑は、裁判で無実を決定づける証言が出てきた。起訴状で犯行があったとされる時間帯に植草氏が何もしてなかったことを、7月4日の公判で目撃者が明かした。しかし、どのマスコミもこのことに触れず、「大した証言は出てこなかった」と片付けている。

 マスコミをめぐっては、記者クラブ制や再販制度、広告、電波の許認可制などさまざまな制約があるから、記者が無意識でも権力の手先として働くことになるのだろう。ただし、わが国の場合、マスコミを支配する「金持ち」は外国の資本家であり、わが国の政府は彼らが牛耳る米国に操縦されている。わが国におけるジャーナリズムの目的とは、真実を隠し、外国による支配を円滑にすることではないか。【了】

http://news.livedoor.com/article/detail/3232185/




題名:No.503 報道の自由
Date : 2002年01月09日
今回のOWでは、報道には昔も今も公正さや中立性というものがないと述べた、元『ニューヨーク・タイムズ』紙記者のジョン・スウィントンの有名な引用をお送りします。是非、お読み下さい。皆様からのご意見をお待ちしております。
(ビル・トッテン)

 1880年、『ニューヨーク・タイムズ』紙の著名な記者であったジョン・スウィントンが、ニューヨークプレスクラブのパーティにおいて「報道の自由」に乾杯がなされたことに対して行ったスピーチを以下に紹介する。

 世界の歴史における今日のアメリカにおいて、報道の自由などというものは存在しない。あたなはそれを知っているし、私も知っている。あなた方のうち、誰一人として正直な意見を書けるものはいないし、もし書いたとしても、それが決して新聞に載ることはないことを知っている。私は私の正直な意見を新聞に書かないことで給料をもらっている。あなたがたも同じことをして給料を得ている。もし正直な意見を書こうなどという、愚かな考えを持つ者がいれば、すぐに失職して別の仕事を探さなければならないだろう。

 もし私の正直な意見が新聞に掲載されようものなら、24時間以内に、私はくびになるだろう。ジャーナリストの仕事は、真実を壊し、公然と嘘をつくことであり、判断を誤らせ、中傷し、富の邪神の足元にへつらい、自分の国も国民をも、日々の糧のために売り渡すことである。あなたはこれを知っているし、私も知っている。報道の自由に乾杯など、どんなにばかげたことか。

 我々は金持ちたちの舞台裏の道具であり、召使だ。我々は操り人形で、彼らが糸を引き、我々が踊る。我々の才能も可能性も命も、他の人間の道具なのである。我々は知性の売春婦なのだ。

 (出所:Labor''''s Untold Story, by Richard O.Boyer and Herbert M. Morais, Published by United Electrical, Radio&Machine Workers of America, NY 1955/1979)

http://www.ashisuto.co.jp/corporate/totten/column/1175895_629.html




医師の確保ー医学部の定員を増やせ
朝日新聞2007/06/24
 医学部の定員という蛇口を閉めたままで、あれこれやりくりしても、焼け石に水ではないか。
 与党が参院選向けに打ち出した医師確保策を見て、そう思わざるをえない。
 医師は毎年4000人程度増えており、必要な数はまかなえる。問題は小児科や産婦人科などの医師不足のほか、地域による医師の偏在だ。こうした偏りを正せばいい。これが厚生労働省の方針だ。
 その方針をもとに、与党は選挙公約でこれまでの偏在対策に加えて、新たに次のような項目を追加した。
 政府が医師をプールする仕組みをつくり、医師不足の地域へ緊急派遣する。大学を卒業した医師が研修で都市の人気病院に集中しないように定員を改め、地方の病院にも回るようにする。
 確かに、偏在の是正にはすぐに手をつけなければいけない。
 しかし、医師不足は全国の病院に広がっている。都市でもお産のため入院できない地区が増えている。深刻な実態が進んでいるのに、偏在対策だけでは安心できると言えない だろう。
 いま求められているのは、時間はかかるが、医学部の定員を増やし、抜本的に医師不足の解消を図ることだ。

http://www.asahi.com/paper/editorial20070624.html
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by thinkpod | 2008-01-30 16:10 | メディア
2008年 01月 12日

アメリカの対日政策と無策の日本

 やがて日本のワーキング・プアが就労人口の40%を超える日
  日本的経営(終身雇用、年功序列)が破壊されて、日本の存在が薄くなった
***************************************

 かくも軽き日本の存在!
 李鵬が「やがて日本は消えてなくなる」と豪首相に放言したという逸話がある。
原文を確かめようにも、中国の外交文書には存在しないため、正確に李鵬がどういいう語彙を駆使して如何なる表現をしたのか、言語学的に興味がある。
 物理的に消えるのか、それとも強い存在としての「個」が希釈されるだけなのか?
 おそらく、後者に近い意味のことを言ったのだろう。

 ヒラリー・クリントン上院議員が、『フォーリン・アフェアーズ』(07年11月12月合併号)に書いた「今世紀、もっとも重要な国は中国」とする論文では、日本という単語が二回だけ、アジアの項目に一括してでてくるが、インドより比重が軽く扱われていた。

 日米同盟のパートナーに対して失礼千万という怒りの声が保守陣営からあがった。
それもそうだろうけれども、それが現実なのである。日本は無視してもいいほどに軽い存在に成り下がった。
米国にとって人権や法治の価値観が異なろうが、どうであれ、目前の世界戦略の前に中国と絆を深めたほうが得策なのであり、インド洋上の給油も中断した日本には過度の期待をすることをやめた節が濃厚だ。

日本はどうやら政治的価値ばかりか経済的にも二流の国家に転落した。
通貨専門のバースタインともなると「円の時代は終わった。これからアジアでは人民元が世界的通貨に伍すほどになるだろう」といやな予測をしている。

株式と国際金融を見ても、日本のように我を張らない、「個」がない、ロボットのようなトレィダーと投資家。自分で自分の国の相場をはれない国に魅力はなく、これまでは安い金利の円を借りて(キャリートレード)、中国に投資するというメリットだけを外国人投資家は戦術をして行使した。
 国際金融ですら、メジャーなプレイヤーの位置から転がり落ちた日本。

 国際競争力? ゆとり教育で競争を奨励しない国が、これまでの競争力を維持できるとは考えないほうがいいだろう。小学校の運動会で一等賞、二等賞がないのである。しかし、一方では大学駅伝であれほど興奮するのだから、競争心はスポーツでは残っているようだが。。。

 技術開発力? 理工系に学生が少なくなり、優秀な学生はアメリカへ頭脳流出、さらに言えば、アジアから優秀な頭脳は日本に留学に来ない。だから日本のなだたる企業はR&D(研究開発センター)を中国やインドに移転しつつある。

 ベンチャー精神? 過去二十年間で、世界に名だたるベンチャーの日本での成功例はソフトバンクくらい。
創業精神さえ、これほど短時日に蝕まれている。明日のソニー、明日の本田技研、明日の京セラの誕生は夢幻のごとくなのか。

大学をでても、道徳を知らず言葉使いを知らず社会常識を知らず、スキルだけが一人前の人間は、その日暮らしの日雇い技術者か、派遣社員か、はてはネット・カフェで寝泊りし、救世軍の炊き出し弁当をたべ、将来への野心さえない。
 「自分が存在しない」のである。


 ▲国際化という美名のもとで日本破壊が進んでいた

 日本的経営が古きよき日本の伝統を守り、忠誠心をはぐくんで日本を強くした。
 それが徹底的に破壊された。壊したのは道徳教育の不在? 日教組教育? いや、おそらく主因はグローバリズムの攻勢と日本人の油断であろう。
 もともとグローバリズムは日本人が咀嚼不能な考え方だった。

 市場原理至上主義が日本的経営を破砕し、競争心のない日本人が慌てふためく間に、日本企業の「コクサイカ」が進み、果てしなき泥沼にはまり込んだ。個を前提としない国際化は、無国籍な、ロボットのような日本人を大量に育ててしまった。

日本独自の系列という経営風土は、グローバルスタンダートという名のアメリカの規則に当てはまらず、あたかも「悪」とされ、健全経営の銀行まで破綻に追い込まれたのも、グローバルスタンダードのBIS規制だった。
日本の経済力を弱めるためにプラザ合意をおしつけ、ローカルコンテンツ法を押し付け、それでもだめとなると年次改善要求の連発。同時に在米の大和銀行を意図的に手入れし、S&Pなどを使って日本の金融企業の社債格づけを劇的に下げさせた。
これで日本の金融機関は国際競争力を失った。

さらにはアメリカ的な方向への商法改正により乱暴なM&Aが解禁され、ヘッジファンド、三角合併が日本を蝕み、地方都市の商店街を廃墟と化し、所得格差を広げ、一方では悪しき平等主義に支えられた医療保険年金などの諸制度、祝祭日の乱発などによって、日本人ははたらく生き甲斐さえ喪失させつつある。
 冒頭に紹介した李鵬の予測は悲しいほどに当たるのである。

 いま、全国に出現したワーキング・プアのおびただしさを見よ!
 英誌『エコノミスト』(1月5日号)は、日本での特色だった「終身雇用、年功序列」が壊れ、正社員が80年代の80%から2003年ごろ70%を割り込み、いまや65%ほどしかなく、対照的にパートタイム(派遣社員を含む)が80年代の10%台から、いまや40%に迫る勢いにあると警告している。

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成20年(2008年)  1月10日(木曜日) 
通巻第2050号  
http://www.melma.com/backnumber_45206_3961202/





国防問題研究会公開講座/講師:フーバー研究所シニアフェロー 片岡鉄哉
「変わるアメリカ、変わらぬ日本」2001年11月1日 於 高田馬場

【憲法死という日本の状況】

 いま私(片岡)が書いている米国の一般大衆向けの新しい本についての話から始めましょう。私が「さらば吉田茂」(文藝春秋社)を書き上げたのは湾岸危機のころでした。日本の不思議な外交行動は一体どこから来るのかということを考えて、日本国憲法(憲法)の生い立ちを振り返ってみましたが、それから10年たってみたらますますそう言う(おかしい)感じは強まってきています。

今度の本は、英語では"Death By Constitution"(憲法死)というものにしたい。日本が憲法のお陰でどうやって衰退したか、向こうの大衆に向けて書いた本です。日本の政治の状況をみて不思議に思うのは、橋本派と小泉首相とが、解散を巡って暗闘しているという記事が今日の新聞にもでていたが、表には出てこないが必ず憲法問題と関わってくるのです。

【吉田茂のモラル・コミットメント】

吉田茂の憲法を守るという決意についてはわかっています。
一つの国家が大きな成果なりをあげるときは、使命感(モラル・コミットメント)があるものですが、今の日本にはそれがない。中国も米国もそれを持っているにも関わらずです。吉田の場合は、表でモラルコミットメントを表せないので、憲法でそれを隠した訳です。

朝鮮戦争が始まると、ダレスが来日し、日本との平和条約交渉に拍車が掛かりましたが、吉田には引っかかっている点が2点あった。第1点にはカイロ宣言の問題。

ローズヴェルト、チャーチル、蒋介石が会談したあのカイロ会談で作成された、カイロ宣言はのちのポツダム宣言にも組み込まれています。カイロ宣言では、いわば歴史の改竄が行われた、
「日本が如何に暴力的に貪慾に他国の領土を盜んだ」とされてしまったのです。

台湾、朝鮮、樺太、千島、マーシャルと第1次大戦の初め以来からの領土までも、盜んだと言うことにされています。プロパガンダです。

(カイロ宣言の本文引用はじめ)

It is their purpose that Japan shall be stripped of all the islands in the Pacific which she has seized or occupied since the beginning of the first World War in 1914, and that all the territories Japan has stolen form the Chinese, such as Manchuria, Formosa, and the Pescadores, shall be restored to the Republic of China.
Japan will also be expelled from all other territories which she has taken by violence and greed. The aforesaid three great powers, mindful of the enslavement of the people of Korea, are determined that in due course Korea shall become free and independent.
http://www.yale.edu/lawweb/avalon/wwii/cairo.htm
(引用終わり。挿入したカイロ宣言の原文:片岡氏配布のコピーは上記サイトを使用している)


そんなことから外務省の人間や吉田はカイロ宣言へ恨みを持っていました。

第2点としては、ダレスの態度です。ダレスは「今我々、自由主義陣営は共産主義者とたたかっている。日本の国民を引き連れてもう一度朝鮮で戦ってくれ」と吉田に言ったわけです。

確かに日本には「再軍備」をしようという人たちは居ましたが、そう言う人でさえも、もう一度朝鮮半島で「米国の手先」となろうという人はいなかったんですね。これが吉田を怒らせた二番目の理由です。

こういう事への怒りをあからさまには表せませんので、(吉田はモラルコミットメントの表し方として)「憲法は良い」と言い続けた。つまり憲法を評価することが、日本が復興して、経済的に発展するための便法になったわけです。

【角栄が発明した自民党政治手法】

日本の自民党は米国しか見えず、多角的な外交が出来ない。米国に対抗することが、「日本の自民党の至上命題になった」訳です。例えば60年安保の演出がそうでした。
米国と連携するような、岸信介とか中曽根康弘とか言う人が出てくると押さえ込む、吉田派は憲法の補強をやって、自繩自縛に陥りました。

憲法を巡っての第2段階、それは田中角栄の時代です。田中には吉田との完全な合意が存在しました。彼はプライベートには「日本をもう一度偉大な国にしよう」という風に考えて居たと思います。佐藤栄作内閣の終わりころ、これはベトナム戦争の尻拭いをさせられたニクソンの時代ですね、ニクソンは日本の態度を問題にして、「ニクソン・ショック」の演出を行いました。
そのころ佐藤首相は沖縄を返せと言っています。この頃の話については、最近、楠田實という人が「楠田實日記」を出版しました。佐藤に対し、ニクソンはこう言うわけですね。

「オキナワは返そう」と、だけれども、それと引き替えに『貿易と防衛のリンケイジ』をやって欲しいとこう言うわけです。つまり、繊維問題の解決です。あのころの日米の貿易問題と言えば、繊維だったんですね。佐藤首相は、当時の宮沢喜一通産大臣に交渉を任せます。ところが、宮沢さんは有能な官僚あがりの政治家だったので、「官僚としては、自由貿易と防衛の問題のリンケイジを拒否します」と言っちゃったわけです。そこで、佐藤は田中角栄に繊維交渉を任せます。田中というのは護憲の職業政治家です。今までは職業政治家といえば、鳩山一郎や三木武吉といった人で、改憲の考え方の人でした。、

田中が繊維交渉でやったことは簡単に言えば、「損失補てん」です。ニクソンは防衛問題でのただ乗りを責めて、「繊維製品の輸出をやめろ」と言った。これに対し、田中は「廢業した人は財政資金で補償する」と対応した。当時は毎年、2割から5割の税收のアップがありましたから、税金が余っている訳です。余った税金で、繊維業者を救済したわけです。

これが自民党政治の手法になっちゃったんですね。

竹下さんもやろうとしました。金利を操作することでジャパンマネーを米国にくれてやるということになりました。

1987年にブラックマンデーが発生、その時に就任直後の竹下登首相に米国から「困ったから助けてくれ」という電話がありました。相手は、ジェイムズ・ベーカーだったと思います。「日銀の金利を切ってくれ」と言うわけです。

同年の10月に竹下さんは金利を下げる決定をしました。それで超低金利になって、バブル経済となったわけです。この決断は竹下の大チョンボと言っていいでしょう。

この他にも米国から様々な「請求書」が来ました。実験装置を作りたい、宇宙ステーションをつくりたい、ソ連に融資してやってくれなど色々です。こういう要求を官僚ではなく政治家に向けてやるわけです。言ってみれば、金丸信さんやら自民党には票田というか権力の源泉が二つあった。一つは、日本の農村地帯による土建票、もう一つは米国です。

金丸さんといえば、いまのブッシュの親父と中が悪くなったことがある。国対での馴れ合いの関係にあった社会党の田辺誠に唆されて、「金丸さん、一緒に北朝鮮に行こうよ」と言われた。そこで田辺は、金日成と金丸を二人切りにしてしまうわけです。金丸は手玉に取られました。それを聞いたブッシュは怒った。金丸は一時、「江戸城登城禁止」と相成ってしまいました。それを解除してもらうために、日本は巨額の財政支出の約束をさせられてしまった。米国の方も、日本はどうせ何を言っても無駄だというあきらめがあったのでしょうか、ただのタカリの相手としか見なさなくなったんでしょう。

【憲法の"補強"】

ニクソンに話を戻しましょう。ニクソンが訪中してしまい、日本は孤立した状態におかれてしまった。「米国よりも中国に接近せねばならない」という状況に追い込まれた。要するに、キッシンジャーも日本も周恩来にハメられたと言っていいでしょう。角栄は米国よりも中国に接近し、結果的に「台湾は中国の固有の領土であること」を尊重するという譲歩をさせられてしまいました。ニクソンの上海コミュニケはここまで踏み込んだ表現ではなかったと思います。この日中共同声明によると、周辺事態法による台湾での日本の参戦は声明違反になってしまいます。そこで小渕首相の時代に決まった周辺事態法を見てみますと、「戦場から一線を画したところ」と言う表記になっています。(田中は周恩来の罠にハマって)日米同盟を割ってしまったといえるでしょう。

この事に関しては宮沢元首相が頭のいいことを言っている。宮沢さんは日本の憲法のスポークスマン的な人ですが、文藝春秋の80年の3月号で次の様に言っています。



「実は私は、外務大臣のときに次官以下の幹部の諸君に宿題を出したのですよ。まず、こう問いました。日本は憲法によって戦争の放棄を宣言し、どこの国とも仲良くするということを外交方針にしていると、私は考えているのだが、間違いはないか、とね。げんに、憲法の前文に『諸國民の公正と信義に信頼して……』と書いてあるのですよ。みんな、間違いない、その通りだと答えました。そこで私は言ったのです。もしも、どこの国とも仲良くするということを、実際に行うとこれは大変にモラリティの無い外交にならざるを得ない、とね。そうでしょ」

‐わかりません。どうして、です?

「どこの国とも仲良くすると言うことは、たとえ、どんなひどい、不正や非人間的な事が行われていても、その国に対して、制裁行動は起こさないで仲良くするということでしょう。これはモラリティの無い外交ではないですか」

宮沢氏がイランやソ連の行動を指しているのだろう、とは、容易に推察できた。

‐非人間的なことが行われていれば、やはり、それに抗議すべきじゃないのですか。

「抗議してやめてくれれば良いのですが、もしも改めなかったらどうするのです」

宮沢喜一氏は、逆に問うた。

「口先でいうくらいじゃ抗議にもならない。まるで効果はない。といって、日本は武力行使はダメ、威圧もダメ、十字軍を出すこともできない。一体、どうすればよいのです」

どうすればよいのか、と、私は宮沢氏の言葉をそのまま口にするしかなかった。

「結局、日本はモラリティのない外交しかできない。また、国民も本心ではそれを望んでいるのではないですか。一切の価値判断をしない外交。しかし、これは、ごまかし外交でしてね。価値判断と言えば損得勘定だけでしょうな。価値判断がないのだから、何も言えない。言うべき事がない。ただ、頭を叩かれれば引っ込める。世界の空気を眺めて大勢に従う。日本はこれまでそれでやってきたのですよ。念のために言っておきますが、日本の外交、いかにあるべきか、という宿題の解答は外務省の諸君からいまに到るももらってません」

文藝春秋1980年3月号 「ソ連は怖くないですか」宮沢喜一/聞き手 田原総一郎 から


私は宮沢さんの周囲の人から、「日本は占領されている。自主性はない。頭を叩かれたらやるしかない」と宮沢さんが考えているというのを聞いたことがあります。

米国の大統領や国務長官などは、「日本は真珠湾については、罪悪意識はない、ひょっとするか何時の日か復讐されるのではないか」というようなブリーフィングを受けているのではないか、という考え方があります。日米は疑心暗鬼に陥っているというのが宮沢説。加藤紘一さんや竹下さんもこういう風に考えていると思う。日本には西尾幹二のような本が色々と出ていますし、沖縄の米軍は「ビンのフタ」であるという言われ方もされています。

しかし、私は宮沢説を取りません。米国は言われれば出ていくでしょう。竹下派のバラマキ外交はひどいものです。それは今でも尾を引いています。

【現下の問題】

今日の新聞に内閣改造の話が出ていました。テロ対策措置法で、公明党は自民と民主の連携を阻止するために「事後承認」を持ち出した。靖国問題では、米国の国務省の介入があったようです。この種の介入は日本側にもパートナーとなって居る人物が居るはずで、これは野中広務さんと外務省ではないかと推測しています。野中さんの北京訪問は小泉首相の廬溝橋記念館訪問の打ち合わせだったと思います。小泉首相を押さえ込むには米国も一枚噛ませればいいと判断したんでしょう。

【憲法の悪用】

日本の弱いところは米国とのつき合いで真実を言えないということです。

あの太平洋戦争は、私は道義的には日本は正しいと思っていますが、負けるのをわかっていて避けないと言うのはやはり間違いだと考えています。実はあのとき、共和党の連中はローズベルトが何をするつもりだったのか、全て知っていました。ローズベルトはフーバーの責任を問うて、彼を引きずりおろし、バラマキ政治を始めました。しかし、ローズベルトは大恐慌からの痛手から回復することが出来ず、もはや戦争をやるしかないという所に追い込まれていくわけです。
仮定の話ですが、日本は共和党を上手に使って、ローズベルトに先に手を出させるように仕向けたら、日本と米国は引き分けに終わったかも知れません。

米国の覇権が滅んだときになるまでは、「米国の真実は世界の真実である」と米国は言い続けるでしょう、そうしないとあの国は持ちません。

【アフガン戦争について】

最後に、米国のアフガン戦争についてですが、ひょっとするとベトナム戦争になるかも知れません。真珠湾ではすまないかも知れない。あのときは、4,5人炭疽菌で亡くなっても国民は落胆などしなかった。当時は情報管制が敷かれていたから。ローズベルトが車椅子に乗っていたと言うことも隠されていたほどです。

【質疑応答】

Q 米国に原爆、東京大空襲について日本に謝罪させる事ができるのでしょうか

 クリントン政権時代に、ヒラリーの票が目的で、米国はドイツから補償金を取ってユダヤ人に補償させるというということをホワイトハウスが保証することを決めました。ドイツは(日本の左翼団体が主張するような思惑ではなく)、「絶対にこれでお終いだ。ドイツはベルリン共和国になる」と言って、応じました。

 こんどこれを聞き附けたある団体が「ドイツは50億ならば日本からは80億くらいは取れるのではないか」として、新聞にコラムを出した。

 これに対し、アマコストやら3人が反論した。その反論の論理構成はこういうことです。「この問題をいじくると、講和条約を破棄せざる得なくなる」と藪からでた蛇で、「米国の犯罪を追及されては困る」という風に考えたようです。

 慰安婦問題だって、問題にされるのは日本の国威が衰えているからではないかとも思います。金丸信さんが元気だったころに今の天皇陛下が、ロンドンに行ったときにビルマで日本の捕虜とされた男性から、モーターケードに尻を向けられたと言う事件があった。しかし、昭和天皇がロンドンに行ったときにはそんなことはなかった。日本の国家にスキが出来てきたと言うことではないでしょうか。

Q 日本とキリスト教国とのつき合い方についてどう考えるか
 
 日本のモラル・コミットメントは、以前はリージョナルヘゲモニー=東洋平和だった。特攻隊に朝鮮の人がいた。そう言う時代もあった。

 米国は9月11日と前と後では全然違う。クリントンとモニカ・ルインスキとの情事のような話はあれだけじゃなくてまだまだ一杯ある。平和は人間を墮落させるとはよく言ったもの。こんなことをいうと社民党の女性議員さんから「片岡というやつは軍国主義だ」などと批判されてしまいそうですが(笑)

 ブッシュと散々競り合ったゴアでさえ、いまは「ブッシュさんが大統領になって良かった」と言っています。

 ベトナム戦争の時代に、米国は一度負けました。戦争に負けると言うことは社会の価値がひっくり返ると言うことです。あのころの米国にも、カウンターカルチャーというか、日本の進歩的文化人というような人たちが出てきた。

 日本の場合には憲法の問題もありますが、単純に制度疲労の問題もあります。制度の作り直しが必要かも知れない。米国というのは二大政党で、定期的に制度の作り替えをしている。つまり戦争です。レーガンのころ、ニューディーラーの腐敗が表面化しました。たとえば、Welfare Queenと言って政府の補助金で私生児を育てると言うこともやりました。そういう風な流れの中でレーガンの戦争があると思います。


片岡鉄哉(かたおか てつや) スタンフォード大学フーバー研究所上級研究員
1933年(昭和8)、栃木県生まれ

 早稲田大学政治経済学部卒業。シカゴ大学大学院比較政治学専攻博士課程修了。ニューヨーク州立大学教授、筑波大学歴史・人類学系教授を経て現職。

 早い時期から、日本国憲法がうたう平和主義と日米安保に頼りきった経済主義を「吉田外交」の限界として批判、外交論壇のなかで異端視されたが、近年「脱・吉田外交」が日本の課題となるに及んで、もっとも注目される論客の一人となった。

 著書:『"黒船待ち"の日本』(82年、日本教文社)、『さらば吉田茂』(92年、文藝春秋 )、『日本は「政治大国」になれる』(92年年、PHP研究所)、『退場するアメリカ』(95年、PHP研究所)、『日本永久占領』(99年、講談社)ほか多数。朝日新聞記者も務めた作家の片岡鉄兵氏を父に持つ。


筆記録作成:アルルの男・ヒロシ
http://amesei.exblog.jp/6939581/
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by thinkpod | 2008-01-12 17:38 | 政治経済
2008年 01月 11日

米国に差し出した外為特会100兆円〜対米黒字という幻想

米国に差し出した外為特会100兆円
~金融立国と軍事力の関係を解く~

 貯めたカネが使えないのなら、ないも同然だ。貸したカネが返ってこないのなら、差し出したに等しい。個人も国家も同じである。

 昨年の11月中、日本経済新聞に野村証券元会長の田淵節也氏の「私の履歴書」が掲載された。その最終回は今後の世界経済の動きをいくつも示唆して興味深いのだが、「軍事力も持たずに金融立国の幻想を抱いている人」という気になる一節が出てくる。つまり田淵氏は、軍事力を持たない日本が金融立国など果たせるはずがない、と言っているわけだ。一体それは、どういうことなのだろう。

 実は、軍事力の裏打ちのない金融立国は幻想に過ぎないというのは古典的テーゼである。例えば、金融立国を債権国に言い換えてみると、理解しやすいだろう。ある国が他国に融資あるいは投資を行い、対外資産を積み上げ、運用する。この両国関係が、何らかの理由で極度に緊張したとする。主権国同士が対立し、外交手段で解きえないとき、資産の回収圧力あるいは最終的な実践手段は軍事力しかないという考え方である。

 では、この古典的テーゼは19世紀的遺物だろうか。

 違う。

 21世紀の今日も生きている。

 日本は現在、100兆円もの外貨準備を外国為替資金特別会計で管理し、そのほとんどを米国債の購入に充てている。円高防止のために円売りドル買いを繰り返し、溜まったドルを米国債で運用しているわけだ。これはつまり、米国に融資しているのと同義である。この米国債を、かって橋本龍太郎首相が「売りたい誘惑に駆られたことがある」と発言しただけで、マーケットは急落した。日本は米国の生殺与奪の権を握ったのだろうか。

 むろん、そんなわけはない。

 米国の核の傘に守られ、国内に数多くの米軍基地を抱える日本に、米国債を自由自在に売買する権限は、安全保障上ありえない。仮に米国債が暴落しようと、経済合理性を優先して叩きうるなどということは金輪際できない。つまり、外為特会はないも同然、差し出したに等しいのである。最近、政治家はこの外為特会を“霞が関埋蔵金”として取り上げたり、日の丸政府系ファンドの運用資金として着目したりしているが、能天気に過ぎるだろう。

 池尾和人・慶応義塾大学教授は、「外為特会は地震保険」だと皮肉る。

 確かに、日本が地震で壊滅し、復興に巨額の資金を欲するという緊急事態にでもならない限り、米国政府は日本に米国債の売却を認めないだろう。皮肉ついでに言えば、日本が壊滅したら円は暴落しているだろうから、ドル建ての米国債は実に頼りになる復興資金となろう。

 視点を変えよう。今や、世界で最大の外貨準備を抱えるのは中国である。その有り余る外貨を運用する政府系ファンドが、サブプライムローン問題で苦しむ米巨大銀行の資本増強要請に応じた。これは、軍事的くびきとは無縁の金融外交である。金融資本立国の中核である米銀が救済を求めた裏には、当然米国政府の了承がある。一方、ある中国巨大企業の首脳は日本の財界人に、「出資要請は他にもあるが、すべて中南海(中国政府)に相談する。一度は蹴れ、との指示だ」と、駆け引きの一端を明かした。

 外貨運用戦略は、超大国同士の”貸し借り表“を想定した外交ゲームに転化した。彼我の差は、これほどに大きい。

http://diamond.jp/series/tsujihiro/10008/

世界一の債権国、日本に味方はいない



ドルの地政学リスク(大機小機)

 米国は、一九九五年から貿易収支の赤字を手放しで拡大すると同時に、強いドル政策をとった。いわば「いいとこどり」をしてきた。こうした米国の行動を可能にしたのは、黒字国であるアジア諸国や産油国が米国債を取得し、外貨準備として運用しているからである。
 この分野の専門家の説によると、外貨準備として黒字国に所有される米国債の券面はニューヨーク連銀が預かっており、事実上米政府の管理下にある。そのため、米国はほとんどもらったも同然のお金と考えているそうだ。その見方に立ってこそ、米国は赤字の拡大を心配せずに、海外から積極的に買い物ができるというわけだ。
 一方、黒字国は輸出して品物を提供したうえに、自動的に米国の赤字ファイナンスを担うことになる。黒字国にとって一生懸命働いて稼いだお金が米国に戻るのでは、何ら得るものがないようにみえる。
 しかし、黒字国が米国の圧倒的な軍事力の庇護(ひご)を求め、その見返りとして米国債を保有している、という目で見ると合点がいく。中国を除くアジア諸国や中近東の産油国は、それぞれ小国であることなどから自国の防衛を米国に頼らざるをえない。
 特に日本を含めアジアの黒字国は、イラク戦争やアフガン出兵など米国によるシーレーンの防衛を不可欠としている。エネルギーを確保し、またアジア諸国間での製造業の分業体制を維持するうえで必要だからである。
 ところが一昨年あたりから、さすがに米国の赤字拡大に歯止めがかかってきたようだ。その理由として考えられるのは、中国とロシアの二国の黒字が急増していることである。二国の黒字合計額は、米国の赤字の半分近くに達している。
 二国とも軍事大国であり、基本的に自国の安全を米国の防衛に依存していない。すなわち対米外交交渉の一環として、政治判断でドル資金を引き揚げうる立場にある。言ってみれば、もっとも望ましくない相手に、米国は赤字ファイナンスを大きく依存してしまったようだ。八〇年代では東西統一前のドイツそして日本という友好国、九〇年代は日本が引き続き赤字ファイナンスの中心にいたこととは大きな違いである。
 新しい年を迎えてドルの行方から目を離せない状況がしばらく続きそうだ。(剣が峰)

[1月17日/日本経済新聞 朝刊]
http://job.nikkei.co.jp/2008/contents/news/inews/nt21auto016/NIRKDB20080117NKM0101.html



【経済】対米黒字という幻想山田厚史(編集委員)

 米国の貿易赤字は05年7000億ドルを超え史上最大を更新する、という。
 日本の貿易黒字は11月までに9兆3000億円、年間では10兆円を超えそうだ。
 黒字を稼いでいる日本がデフレに沈み、競争力で劣るはずの米国が好況に沸く。なぜなのか?
 東京証券取引所の平均株価は昨年一年間で40%値上がりした。米国の機関投資家が積極的に買ったことが上げ相場の始まりだった。銀行の不良債権処理で売りに出た企業を積極的に買っているのも外資だ。
 昨年1〜6月、日本の対米貿易黒字は3兆6200億円あった。同じ時期に3兆4200億円が日本から米国に還流している。
 大赤字の米国に日本から銀行融資や証券投資などで資金が流れ、外資の懐に入って、今度は逆流して日本が買われている。
 不動産バブルと言われる米国の住宅ブームも、ジャパンマネーが回り回って支えている。
 「植民地時代のインドは英国との貿易で常に黒字だった」。アナリストの三国陽夫氏はこう指摘する。
 インドは香辛料などを輸出して宗主国の英国から大幅な黒字を稼いだが、支払いは英国通貨のポンドで、ロンドンの銀行に預けられた。インド人の汗と涙で稼ぎ出した貿易黒字は帳簿の上だけだった。英国企業に融資され、宗主国の投資や消費を活発にした。英国人はインドの産物と資金で一段と豊かな暮らしを実現した、という。
 三国さんは近著「黒字亡国」で、いまの日米関係が植民地時代のインドと英国の関係に酷似していることを丹念に描き、「対米黒字が日本にデフレを引き起こしている」と説いている。
 植民地インドと同様に、日本は稼いだカネを米国に置いてきている。
 米経済戦略研究所のクライド・プレストウィッツ所長はかつて私に言った。
 「レクサスはいいクルマだ。トヨタは米国人に売っていると思っているが、我々は日本のクルマを日本人のカネで買っている。米国にとってこんなうれしいことはないが、こんなことがいつまで可能なのか」
 こんな日米関係を、米政府内では「日本は米国のクライアントカントリー(保護領)」と呼ぶ人がいる、という。国際収支が黒字になっても「勝ち」ではない。資金を自国で使えないなら「貢いでいる」のと同じである。
 経済の血液が米国に流れれば、その分日本は消費や生産に回るマネーを失い、経済は停滞する。代わりに得ているのが米国の政府が発行する国債だ。ドル建ての米国債は円高になれば減価する。しかも勝手に売れない。日本が資金を引き揚げたら、それこそドル暴落が起こりかねない。
 「わたし貢ぐ人、あなた使う人」の日米関係。ブッシュ政権は、減税をしながらイラクに大量の兵士を送るという芸当が可能になる。
 小泉・ブッシュの友好は「対米黒字」が支える同盟関係だ。

asahi.com :読み・解く - be-business
http://www.be.asahi.com/20060128/W12/20060124TBEH0002A.html


日米関係についての考察―親日派がいなくなる日
http://tech.heteml.jp/2006/12/post_883.html




世界的ベストセラーをいまだに続けているコロンビア大学スティグリッツ教授がTVに出ていたが、その時の発言は……

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①米国財政は極めて短期間に巨額の赤字を出すようになり、景気対策の名のもとに必要以上の減税が行われ、戦争と言う財政の大盤振る舞いが続いているが、こんなことが長続き出来る訳がない。米国の絶頂期の1960年代ですら、ベトナム戦争でバターも大砲もといった大盤振る舞いが「ドル暴落」のきっかけとなった。双子の赤字問題がいつまで表面化せずに続けられるのか分からないが、いずれ第2のニクソン・ショックが日本を始め世界に衝撃を与える。福井日銀総裁がドルを買い支えているうちに、出来る人は外債をドルからユーロ債に切り替えておいたほうが良いだろう。

②米国もやがてはアルゼンチンのようになり、ラテンアメリカ化し、米国債の利払いも滞るようになり、債務不履行も避けられないだろう。福井日銀総裁は今年だけですでに(為替介入を通じて)13兆円もの金を米国に貸し付けている。借りた米国は借りた金で日本の株を買ったり日本の自動車やテレビを買ったりしている。それで日本はそれだけ豊かになったのか、むしろ貧しくなっている。円がいくら高くなったところで米国から買うものは食糧や飛行機などの限られたものでしかない。

③日本の巨額な赤字財政を続けられるのはなぜか。日本の巨額な預貯金と、巨額なドル建て債券が、国家の財政赤字の穴埋めに使われているからアルゼンチンのように円は暴落することがなく、かえって高くなっている。日本が経常収支で黒字の間は財政も破綻することはない。しかし米国が経済破綻してドルが大暴落した場合、日本経済にも破綻がやってくる。中国も対米黒字国だが日本とは違ってユーロへのシフトは確実に進んでいる。対米黒字をユーロでヘッジしておけばドルの暴落も回避できるが、日本の政府・日銀は米国の脅しによってシフトができない。ならばせめて民間だけでもドルからユーロへシフトしておくべきだ。米国はそれを警戒して日本の金融機関を米国の資本で買収しようとしている。小泉首相や竹中金融大臣が日本の銀行や生保を米国に売り渡そうとするのも、日本の民間資金のユーロシフトを恐れているからだ。最終的には最大の金融機関である郵貯も民営化して米国へ売られる。しかしそんなことをしてもその前に米国は破綻する。

http://www.gcams.co.jp/stock/mkt/0311_1.htm

ジョセフ・E・スティグリッツ - Wikipedia
ジョセフ・E・スティグリッツ(Joseph E. Stiglitz, 1943年2月9日 - )はアメリカ人の経済学者で、2001年にノーベル経済学賞を受賞した。現在における最も活動的且つ影響力のある経済学者の一人である。
著書:『世界を不幸にしたグローバリズムの正体』(徳間書店, 2002年)
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by thinkpod | 2008-01-11 16:43 | 政治経済