カテゴリ:人権( 13 )


2005年 10月 01日

人権擁護法案 提出の意見も

差別や人権にかかわる被害を救済することを目的とした「人権擁護法案」をめぐって、自民党の人権問題調査会長を務める古賀元幹事長や二階総務局長らは、さきの通常国会で提出をめざしましたが、平沼前経済産業大臣や安倍幹事長代理らが「人権侵害の定義が明確ではなく、法律が乱用されるおそれがある」などと主張して話し合いがつかず、法案の提出は見送られました。この法案について、安倍氏らは反対する姿勢を崩していませんが、平沼氏が郵政民営化関連法案に反対し衆議院選挙で党の公認が得られず無所属となったほか、反対派の中には落選した議員も少なくありません。一方、衆議院選挙で初当選した女性議員の間には、法案の提出に向けた勉強会を立ち上げようという動きが出ています。このため、自民党内には、反対論が弱まっているのではないかという指摘もあり、来年の通常国会への法案提出を視野に入れて、与党内の調整を始めるべきだという意見が出ています。10/01 05:59
NHK

部落解放研究全国集会 始まる

この集会は、部落解放同盟などが主催して毎年開いているもので、和歌山市の「ビッグホエール」で開かれたことしの集会には、部落解放運動に携わる行政や教育団体の関係者などおよそ8000人が参加しました。集会では、まず、部落解放同盟の組坂繁之委員長があいさつし「全国では依然として悪質な差別が相次いでいます。差別をなくすためには地域での人権運動の輪を広げることが大切だ。さらに、人権政策の確立をめざして、ほんとうに苦しんでいる人たちのために、教育や行政など、さまざまな分野で具体的な運動を進める必要がある」と訴えました。このあと、講演会が開かれ、インターネットで差別的発言がはんらんし、悪質な嫌がらせなどが全国で相次いでいる差別の現状や、差別撤廃に向けた今後の人権教育や行政のあり方について、提言が報告されました。集会は、1日、テーマごとに人権問題の現状や今後の課題などについて話し合う12の分科会が開かれ、2日に閉幕します。10/01 00:05
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by thinkpod | 2005-10-01 22:18 | 人権
2005年 09月 30日

人権法案 首相意欲 衆院選圧勝…賛成派伸長、反対派は減退

 小泉純一郎首相は二十九日、参院本会議で、先の通常国会で自民党内の賛否が分かれ、提出を見送った人権擁護法案について来年の通常国会への提出に意欲を示した。法案賛成派の与党人権問題懇話会(座長・古賀誠元幹事長)は来月中にも活動再開を予定。逆に反対派の多くは郵政民営化関連法案の反対派でもあり、除名を含めた処分待ちの状況だ。衆院選・自民党圧勝の余勢を駆って、法案成立に向けた動きが一気に強まる可能性も出てきた。
 首相は「政府・与党内でさらに検討を進め、できるだけ早期に提出できるように努めたい」と述べ、「自民党は今回の総選挙の政権公約で簡易・迅速・柔軟な救済を行う人権救済制度の確立を公約している」と法案の重要性を強調した。神本美恵子参院議員(民主)の質問に答えた。
 与党人権懇は、郵政法案が衆院を通過した直後に会合を開き、法案提出に向けた今後の段取りを決める方針だ。自民党の中川秀直国対委員長も、次の通常国会での提出に強い意欲を示している。
 人権擁護法案をめぐっては、今年三月の自民党法務部会で(1)人権侵害の定義があいまいで、憲法の「表現の自由」を侵害する恐れがある(2)新設される人権委員会は令状なしで捜索、押収できるなど権限が強大−などの異論が相次ぎ、党内了承手続きが中断した。反対派は「真の人権擁護を考える懇談会」(会長・平沼赳夫元経産相)を結成し、提出を急ぐ賛成派を批判。執行部は最終的に法案提出を断念した。
 だが、平沼氏のほか、懇談会座長の古屋圭司氏や小林興起氏など反対派の主要メンバーの多くが先の国会で郵政法案に反対。平沼氏や古屋氏が無所属での出馬を余儀なくされたほか、小林氏のような落選組まで出て、自民党内での反対派の勢力は著しく減退。現在、自民党の有力議員で明確に反対を表明しているのは安倍晋三幹事長代理ぐらいしかいなくなった。
 これに対して賛成派は、衆院選の自民党圧勝を受けて勢いを強めつつあり、自民党内に人権問題を考える女性議員の会を結成することも模索。女性新人議員を中心に賛成派のネットワークを広げていこうとしている。
 もともと法案は、野中広務元幹事長が部落解放同盟など人権団体の要請を受けて強力に推進、平成十四年三月に国会に提出された。だが、メディアの取材を規制する項目に報道機関や言論界が一斉反発。個人情報保護法案、青少年有害社会環境対策基本法案とともに「メディア規制三法」と批判された。このため十五年十月の衆院解散でいったん廃案になったが、野中氏から与党人権懇座長を受け継いだ古賀氏らが、メディア規制部分だけを凍結して再提出を目指していた。
(産経新聞) - 9月30日2時40分更新
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by thinkpod | 2005-09-30 17:19 | 人権
2005年 07月 25日

[人権擁護法案]「やはり一から作り直すべきだ」

 会期末まで残り少ない今国会に、これほど問題点の多い法案を無理に提出する意味は、もうないだろう。

 人権擁護法案については、自民党内でもまだ、意見集約ができていない。郵政民営化関連法案が順調に成立した場合、速やかに党内で法案了承手続きを進め、国会提出を目指す動きもあるが、取りやめるべきである。

 党内の反対派議員でつくる「真の人権擁護を考える懇談会」は、これまで法案の様々な問題点を指摘し、法務省などに条文の修正を迫ってきた。

 法案の問題点の一つは、人権侵害の定義があいまいなことである。

 「不当な差別、虐待その他の人権を侵害する行為」とされている。だが、この規定では、例えば拉致事件に関し、在日本朝鮮人総連合会の活動を批判する政治家の発言なども、「差別的言動」として「その他の人権侵害行為」に該当する、とされかねない。

 現に発生した人権侵害による被害だけでなく、これから発生する「おそれのある」ものまでが対象とされている。自由な言論・表現活動を委縮させる結果につながる恐れが大きい。

 二つ目は、法務省の外局に置かれる人権委員会の権限が強大すぎることだ。

 「特別救済手続」と称して、裁判所の令状なしに、関係者に出頭を求め、質問することができる。関係書類を提出させたり、関係場所に立ち入ったりすることも可能だ。

 正当な理由なく拒めば、過料が科される。これも運用次第では、言論・表現活動の場に、「弾圧」にも等しい権力機関の介入を招き、調査される側の人権が不当に侵される恐れがある。

 三つ目は、地域社会の人権問題に携わる人権擁護委員の選任資格の問題だ。法案には、現行の人権擁護委員法にある国籍条項がなく、外国人も委員になることができる。

 懸念されるのは、朝鮮総連など特定の団体の関係者が人権擁護委員になり、自分たちに批判的な政治家や報道内容について調査し、人権委員会に“告発”するようなケースだ。

 懇談会は、人権侵害の定義の明確化、人権委員会の権限抑制、国籍条項の導入などを求めた。法務省は一部を除き、根本的修正にはほとんど応じなかった。

 真に、かつ迅速に救済が図られるべき人権を守り、一方で、新たな人権侵害を生む余地のない法案を目指すべきだ。

 そのためには、一から作り直すしかないだろう。拙速な国会提出に、これ以上こだわるべきではない。

(2005年7月25日1時40分 読売新聞)
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by thinkpod | 2005-07-25 02:48 | 人権