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2008年 06月 07日

「クラスター禁止条約」参加に反対〜基本的な国家防衛兵器ー批准は亡国危機

【正論】拓殖大学大学院教授・森本敏 「クラスター禁止条約」参加に反対
2008.6.6 03:18

 ≪基本的な国家防衛兵器≫

 わが国にはどうして、こうも似非(えせ)平和主義者が多いのか。戦争に負けたからと言っても、その負の遺産を持ち続けることはいい加減におしまいにすべきである。平和を口にしておけば平和が達成できるという幻想は現実の国際政治では成り立たない。むしろこうした態度こそ国家と国民にとって裏切り行為であることは、国家が危機に遭遇すればはっきりする。それを理解しないか、理解しない振りをしているのは真の平和主義者ではない。

 この好例がクラスター弾禁止条約参加である。この条約にわが国は参加すべきではない。政府が署名しても国会はこれを批准すべきでない。

 わが国は各国が防衛予算を増加させている中で、例外的に予算削減傾向にある。その予算を有効に活用し国家の防衛を行うため自衛隊が保有しているクラスター弾は基本的に防御兵器である。1発に多数の子弾をいれたクラスター弾は相手が着上陸した場合に、面を制圧してこれを防ぐに有効な兵器である。その抑止効果は大きく、これを多数の人員と他の兵器で代替するのは容易でない。

 このクラスター弾は確かに不発弾が1割くらいでるという欠陥をもっている。しかし、わが国で使用する場合、その地域から国民保護法によって一般の人は避難しており、使用後は自衛隊が十分に不発弾処理する計画であり、こうした処理が不十分な東欧・中東・湾岸における民間人被害の例を引き合いに出すことは適当でない。当然のこととして、わが国にはこれを敵地に使用することもない。

 ≪欧州諸国と異なる事情≫

 言うまでもなくわが国は海岸線が長く、自衛隊員も限られた人員しかない。この兵器は本土防衛だけでなく離島防衛にも有効である。フォークランド紛争ではイギリスがこれを使用して作戦を有利に導いた例もある。

 わが国にどこから侵略があるのかという議論をする人がいるが、クラスター弾を保有している中国、韓国、北朝鮮、ロシア、米国は禁止条約に参加もせず、条約を議論する会合にさえ出ていない。これらの国には侵略の脅威があり、わが国に侵略がないと考えるのは現実世界を理解しない空想主義である。こういう人に国家の防衛や安全保障を語る資格はない。

 欧州諸国でこの条約に参加する国が多いが、例えば、東欧諸国など禁止条約に参加しない地域においてクラスター弾を使用すれば問題はなく、NATO(北大西洋条約機構)の軍事作戦に大きな支障はない。NATOは冷戦後に参加国の領域を守るのではなく、領域外に多国籍軍を編成・派遣して作戦を行うことによって欧州の安全を維持する任務に従事している。

 アジアのように自国周辺に脅威や危険がある地域の安全保障を欧州と同じ論理で論じられない。しかも、今回はかつての対人地雷禁止条約において活躍したNGO(非政府組織)が猛烈な禁止条約採決運動を行っているのに各国政権が迎合しているに過ぎない。ドイツなどはクラスター弾の定義から技術的に高度なものを例外扱いにすべく提案したが、この例外扱いになる爆弾を製造しているのはドイツであり、クラスター弾が禁止された後のドイツ製兵器の売り込みが理由である。

 ≪米軍の輸送・訓練に障害≫

 このようにクラスター弾の定義には異論があり、自己破壊機能や誘導装置機能がなく信頼性・正確性のないものだけが禁止条約の対象となっている。こういう欧州の実態を知りながらアジアの戦略環境もわきまえず、国家の防衛や安全保障手段を損なうような禁止条約に対し、超党派議員がクラスター爆弾禁止議連など編成して反対運動を行っているのは笑止千万である。

 兵器が非人道的であるのは当たり前である。クラスター弾や対人地雷は一挙に人間の生命を奪わないから非人道的だという論理があるが、それでは一挙に生命を奪う兵器が人道的なのか。一般人が被害にあうから非人道的だというのも納得がいかない。多くは兵器の管理が極めて不十分な国の例を挙げて非戦闘員の被害を説明しているが自衛隊をもっと信用したらどうか。

 この条約参加により保有兵器を廃棄するにも経費がかかるし、わが国を守るため活動する在日米軍の作戦活動にも大きな支障がでる。少なくとも米軍が日本国内で行う輸送や訓練に障害がでることは避けられず、日米同盟関係に重大な問題を提起する。

 いずれにしても兵器はこれを自国の防衛のためにいかに抑止に活用し、管理し、国民の生命を救うかという観点から装備しているのであって、かかる兵器を禁止することが人道的だというのは非武装中立論者のすることである。(もりもと さとし)

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080606/plc0806060322000-n1.htm





【主張】クラスター禁止 どうする安全保障の空白
2008.6.1 03:30
 クラスター(集束)爆弾の事実上の全面禁止を定めた条約案が、ダブリンで開かれていた国際会議で採択され、日本政府も支持を表明した。
 これまで全面禁止案を受け入れなかった日本の方針転換は、福田康夫首相の意向とされているが、少なからぬ問題点をはらんでいることを指摘しておきたい。
 第一は、日本の平和と安全が確保できるのかどうか。日本はこれまで、侵攻してきた敵を海岸線で撃退する防御兵器として保有してきた。万一の場合、海岸線が長くて離島の多い日本にとってはほとんど唯一の有効な兵器だ。
 条約により自衛隊の保有分はすべて禁止の対象となるが、冷戦が色濃く残る北東アジアで、あらゆる事態に対処できる軍事的能力を日本だけが持たないという危うい構図が出現する。
 日本は保有分を8年以内に廃棄する義務を負う。条約は目標識別能力と自爆装置が付いた最新型を除いたが、日本はこの導入か、新型を開発するにしても10年程度、国土防衛に空白が生ずる。廃棄費用だけでも数百億円かかる。日本は代替兵器が装備されるまでの移行期間を求めたが、条約には盛り込まれなかった。残念である。
 条約の実効性の問題もある。主要な保有国である米国、ロシア、中国、イスラエルなどは会議に参加すらしていない。全面禁止は現実的でないと考えているためだ。結果として主要国も使用を躊躇(ちゅうちょ)する傾向はあるだろうが、クラスター爆弾の効果的な規制はかえって困難になった一面もある。
 一方で条約加盟国は非加盟国との「軍事協力・作戦に関与できる」との条文が追加された。米軍がクラスター爆弾を使用する可能性のある日米共同作戦への自衛隊の参加・協力は可能となる。米軍の抑止機能が一応確保される。
 クラスター爆弾は殺傷力が高く、不発弾による痛ましい事故が相次いでいる。日本は被害者支援や不発弾処理などに最大限努力すべきである。
 だが一方で、国家として国民の生命と財産を守る責務を負っている。英国などが賛成に転じたことも日本の判断に影響を与えたようだが、日本が置かれている厳しい安全保障環境を考えれば、別の選択肢もあったはずだ。
 12月に開かれる条約の調印式まで時間はある。将来に禍根を残さない慎重な対応を求めたい。

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080601/plc0806010332001-n1.htm
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by thinkpod | 2008-06-07 15:31


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