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2005年 07月 04日

対日観に異変、過半数が4島返還支持  

  プーチン大統領の11月の訪日を控え、日本の北方領土返還要求への反発が強まるロシアで、51%が4島の日本返還を支持する意外な世論調査結果が公表された。「プーチン政権の世論操作の陰で、親日的な潮流がロシア社会に確実に存在する」(外交筋)との見方もある。

 民間世論調査機関の国際社会学研究センターが6月、ロシア全土の40地域で3200人を対象に実施した。それによれば、北方領土問題の解決策として、「4島をすべて日本に返還」が51%、「ロシアがすべて領有」が24%、「2島返還」が6%、「共同統治」が5%、「国連信託統治」が4%、「日本に長期貸与」が3%だった。

 日ロ関係改善に何が必要かとの質問には、「領土問題解決」が34%、「平和条約締結」が31%、「経済協力拡大」が16%。プーチン大統領訪日で何を期待するかにも、「領土問題解決」が38%、「平和条約締結」が29%、「経済協力協定締結」が14%だった。

 北方領土を返還した場合のロシアの利点としては、「日ロ関係改善」が31%、「信頼と相互理解向上」が23%、「大規模経済協力進展」が20%だった。

 日本に何を期待するかとの質問では、「電子・電気製品」が56%、「自動車」が24%、「子供用品」が9%。日本を訪問したいかには、「イエス」が76%。日本のどんな対ロ投資に期待するかでは、「輸送網の近代化」が33%、「農業部門」が26%、「漁業」が16%だった。

 回答者は領土問題での日本側の主張に理解を示し、驚くほど親日的であることが分かる。日本の4島返還要求を「不当であり、歴史的正当性がない」と反発するプーチン大統領、「日本は第二次大戦の侵略の歴史を無視し、ロシアに対して被害者と振る舞っている」などと反日発言を繰り返すロシュコフ駐日大使らが知ると、腰を抜かすだろう。

 もっとも、昨年11月に世論調査基金が行った調査では、「2島返還にも反対」が66%、賛成は9%にすぎなかった。日本経済への羨望(せんぼう)が強かった旧ソ連崩壊前後の民主化時代には、世論調査で4島返還を支持する意見が比較的多かったが、民族愛国主義を掲げ、メディア操作を行うプーチン体制下では返還反対論が大勢であり、今回の調査は異例だ。

 国際社会学研究センターのカザコワ所長は「調査に当たったスタッフ自身が驚いている。過半数の回答者が4島返還を支持したことは、それだけ多くの国民が、重要な隣人である日本との関係改善を切望していることを意味する。領土問題を解決する潮時となり得る」と指摘した。

 ロシアはこの数年、日本ブームで、寿司バーや日本料理店はモスクワだけで200軒以上。作家・村上春樹の作品がベストセラーになるなど、日本文学ブームだ。ロシアの主要都市には、柔道や剣道、空手のクラブ、日本語教室、茶道、生け花、折り紙などのサークルが大抵活動している。自動車やハイテク製品といった日本製品信奉に加え、ソフト面での静かな日本ブームも、今回の調査結果を支えているかもしれない。

 一方、イズベスチヤ紙が最近行った世論調査では、中国を「ライバル」と答えたのは47%で、「友好国」としたのは7%にすぎなかった。中国の大国化への警戒感が極東・シベリア地域を中心に高まっていることも事実だ。

 7月初めの胡錦濤国家主席の訪ロで中ロ蜜月はピークに達しているが、プーチン政権の「親中・反日外交」は、一般大衆の心理と乖離(かいり)し、国民的支持を得ていない可能性がある。

ユーラシア新世紀
http://www.tbs.co.jp/newsi_sp/eurasian/050704.html


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by thinkpod | 2005-07-04 00:16 | 国際


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