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2005年 12月 17日

安倍氏、調整に奔走 ジェンダー表記で火種残す

 「ジェンダー」の表記をめぐり、政府・自民党内で対立を生んでいた男女共同参画基本計画(第2次)は、猪口邦子担当相が大幅修正に応じたことで、一転して年内の閣議決定が実現する見通しとなった。その裏には「調整役」として奔走した安倍晋三官房長官の存在が大きい。ただ、この問題をめぐって、新人議員「小泉チルドレン」と中堅議員らの間には不信が生まれ、今後に火種を残したといえる。

 「これは政治案件だ。決して官僚に振り回されないように、副大臣、政務官としっかり話をしてください」

 安倍氏は6日夜、都内の会合で猪口氏にクギを刺すと同時に、バックアップを約束した。基本計画は各省庁の施策にまたがり、担当相1人での修正は困難なだけに、猪口氏にとっては渡りに船だった。

 安倍氏は難しい立場に置かれていた。基本計画に批判的な「過激な性教育・ジェンダーフリー教育実態調査プロジェクトチーム(PT)」(座長・逢沢一郎幹事長代理)はもともと自らが主導してきただけに、閣議決定に向けてゴリ押しできない。とはいえ、そのままの原案を認めるわけにもいかなかった。

 そんな中、年内決着にこだわる猪口氏と、逢沢氏らPT幹部との亀裂は深まっていった。さらに新人議員有志が猪口氏を後押しする提言を出したこともあり、党内には不穏な空気が漂った。

 危機感を感じた安倍氏は13日夕、山口泰明副大臣、山谷えり子政務官らをひそかに首相官邸に呼び、基本計画の問題点を問いただした。問題の部分については担当省庁に自ら電話をかけ、修正を迫った。

 このような安倍氏の動きを受けて、猪口氏も柔軟に対応。修正を渋る事務局にハッパをかけ、ジェンダーをめぐる表記などを次々に変更させた。PTは16日に会合を開き、政府案を検討するが、大筋で了承する見通しだという。

 PT幹部の1人は「満点とはとても言えないが、かなり改善された。まあ痛み分けだ」と話す。ただ、新人議員には「一部の議員による修正で骨抜きになった」との不満の声も残っている。

【2005/12/16 東京朝刊から】
安倍氏、調整に奔走 ジェンダー表記で火種残す




ジェンダーへの誤解解消、恣意的運用排除…共同参画案

 政府が今年度に改定する第2次男女共同参画基本計画(2006〜2010年度)案が16日、明らかになった。

 自民党内から、削除を求める声が出ていた「ジェンダー(社会的性差)」について、「社会的・文化的性別(ジェンダー)の視点を定着させる広報・啓発活動を展開する」としていた原案を、「社会的性別(ジェンダー)の視点の定義について誤解の解消に努め、恣意(しい)的運用・解釈が行われないよう、広報・啓発活動を進める」に修正した。

 その上で、「男女の区別をすべてなくしたり、ひな祭りなどの伝統文化の否定は男女共同参画行政の目指すところと異なる」と明記した。

(2005年12月16日11時57分 読売新聞)
 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20051216i304.htm


▽ジェンダーの定義明示を 自民党新人議員が提言

 自民党の「男女共同参画新人議員勉強会」の萩原誠司会長らが14日午前、
内閣府で猪口邦子男女共同参画担当相に、2006年度からの新たな男女共同
参画基本計画に関し「ジェンダー」概念の定義を明示するよう求める提言を
手渡した。
 提言は「ジェンダーの視点」とは「社会での男女の役割を決め付ける考え方に
対する問題意識」と強調。一部の教育現場で、過激な性教育や男女同室着替えなど
ジェンダーの趣旨に反した教育が行われていると指摘し、正しい理解を徹底するよう
求めた。

 猪口氏は「今後、与党と(考え方を)すり合わせる。皆さんの思いを受け止め、
可能な限り反映させる」と述べた。
2005年12月14日水曜日
河北新報 http://www.kahoku.co.jp/news/2005/12/2005121401001292.htm
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by thinkpod | 2005-12-17 22:30 | 政治経済


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